生まれながらに罪

「お前もういる意味ないよ。お前の存在、生まれながらに罪なんだよ。」
意識の高い会社だったらそう言われれクビを言い渡されるだろうか。


海賊王の息子として生まれエースも直面したこの問題。

「生まれながらに罪人」という悲しいラベル。
それと同じ宿命を背負うものを見つけてしまった。

 

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先日高貴な食の専門家の講演を聞いてたら、
「天ぷらっていうのは野菜の中で最も位の低い食べ方なんです。天ぷらなんて衣も油も色々つけてるんだから、美味しいなんて当たり前なんです。野菜本来の味を殺してるんです。」

こんなモンスターペアレントみたいな発言されて、揚げ物、君はどこ向いたらいいのか分からないだろう。かつて仲畑貴志さんが「おしりだって、洗ってほしい。 」という名コピーを書いていたが、「揚げ物だって、褒めてほしい。」そんな風に思っているのではないか。 


考えてほしい、揚げ物を批判するのはこの食通のおばさんだけではない。
生の野菜はそのまま食されれば「オーガニック」「無農薬栽培」ともてはやされるなか、揚げ物にした瞬間に、糞並に罵倒を浴びる。野菜からしたら何を揚げてくれてるのかと憤慨するのも当然であろう。揚げ物はまるで罪人のような非難を体内の野菜からも受けることになるのだ。

まずこの企画考えた人は、本当に揚げ物を救いたかったのか?

「罪なきからあげ」そう言われることで逆に大前提の「からあげって罪深い」を皆が再認識してしまうということに気が付かなかったのだろうか?あわよくば、揚げ物をいじめの対象にしたてあげ、子どもの頃に実現できなかったガキ大将としての高揚感を味わいたかっただけなのではないか。

「あいつはいじめてもいい対象だ。」「あいつなら笑いが取れる」
そんな腹黒い心なかったのか、ここまで社会的にひどい扱いを受けた揚げ物をこれ以上いじめないであげてほしい。

可哀想に、そう思いこの商品は棚に戻す。